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【2003/1/2】 湖北省九連墩楚墓より1000枚の楚簡出土

昨年(2002)年末、湖北省棗陽市呉店鎭にある九連墩戦国楚墓の発掘調査が行われ、1000枚の竹簡を含む大量の文物や車馬坑が出土した。同墓は南北二基の墓で構成され、墓の規格や向き・時代性などが一致することから夫婦の墓である可能性が高く、銅剣や箭簇などが出土している1号墓が男性の墓で、華やかな装飾を施した副葬品が多く、女性俑も出土している2号墓が、1号墓墓主の夫人の墓と思われる。いずれも比較的規模の大きな縦穴式甲字形墓で、墓道は東に向かって伸びている。

未だ詳細は分かっていないが、竹簡が出土したのは2号墓の南室からで、幅0.5cm・長さ30cmほどのやや長めの竹簡が1000枚発見されたとのこと。2号墓からは、ほかにも青銅製の鼎・壺・盤・豆といった礼器類、耳杯などの漆器類、女性を象った木像、編鐘・編磬・琴・瑟・笙・篪といった楽器類も出土しているが、墓主が女性ということもあり、或いはその多くが遣策(=副葬品目録)で占められる可能性もある。礼器が多数出土している点から、礼制・巫祝関係の資料が含まれていることを今後の見通しとして期待したい。

猶、今回情報筋として掲げた「荊楚在線」の特集ページ「九連墩古墓之謎」は、関連記事を時々刻々と掲載し、豊富な図版と共に発掘の様子まで生々しく紹介している。関心のある方は、是非一見されたい。

九連墩古墓之謎 / 竹簡写真
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制作・著作:秋山 陽一郎
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